思考の速度

ある大学での研究報告。
成功というものに関して報酬系の充足をみた場合、脳が「文化」を記録していることが大前提であることは明白である。成功といえば、真っ先に「富」(物質的成功)を思い浮かべる人が大多数だと思う。私にもそんなところは大いにあるし、あってしかるべきである。そして、動物の瞳孔は興奮しているときほど散大することが明らかになっている。ある大学でこんな実験が行われた。
研究参加者に賞金額が提示されてからストップウォッチ課題(スタートの合図から5秒ちょうどでストップボタンを押すことが要求され、頭の中で時間を数えながら5秒に近いタイミングでストップボタンを押す。5秒に限りなく近い時間(例:4.900秒~5.100秒)の間でボタンを押すことができれば成功とした)を遂行する寸前の5.5秒間の覚醒レベルと脳活動を解析。解析の結果、瞳孔が賞金額の大きさに影響されて大きくなったり、小さくなったりした。(…呆れるくらいに素晴らしく良い話だ)
…このように、いわゆる世の中での成功とは、共通の時間(統一された時間)を絶対真理とした場合に当てはまるが、もう一つの真理として
「時間は人それぞれ相対的である」。
光を含めて物質はあまねく過去に遡ることは不可能だが、想念の場合、思い出として時間を巻き返すことができる(そのあたりを、「魂」と呼ぶことにしません?…私一人でそう呼んでたって寂しいだけじゃないですか?)。
ただし、この相対的な成功は、客観性がなく、非常に自慰的である。社会性の欠落とも言える。自己完結だ。完全にナルシスティックである。
自慰式自意識、である。
またある研究では…「現在のアレルギー疾患の治療は投薬が中心だが、患者に前向きな気持ちを保ち続けてもらうよう、コミュニケーションを図ることも大切である」。
投薬によらず、治療ができうるのは、コミュニケーション以外なくないか? つまり、現在の精神科医の手腕は投薬の適切さ、という一時にほぼ限定されており、そこが精神医療の堕落である。職人技がみられない。薬剤師がおれば事足りてしまう。このいわゆる「コミュニケーションによる治療」を行いうるのは、シャーマニズムに基づく社会的な治療法、そう、心によるものだ。その意味で芸術は実生活においても機能すると思う。
さらに、物質における絶対的真理としてあげられるのが、万有引力。…重力だ。
わたくしがこの確信に至ったのが、2014年の夏頃だ。 その後2015年に出版された「おとなのADHD 」といったどこぞの大学の教授が、ものの見事に、その学説を裏付けてある。もしかしたら、わたくしの投稿をちゃっかりパクってたりして!?しかしここでは、まず、わたくしは、結論から入らずに、説得力のあると、わたくし自身では思っている今まで完全に見落とされていたと思われる発想を述べていきたい。たぶん、今まで、それに着目し、技法の確立に至ってあるのは、おそらくアレクサンダー・テクニークくらいだ。と、言えば、ピンとくる方もいるだろう。
そう、重力、の問題だ(満月の夜に犯罪率が増加する、というのはよくきくハナシ)。
地球が太陽の周りを猛スピードで駆け回り、加えて自転していることはご存知のとおりである。…普通に考えて、おかしいですわな?
全く我々はスピードを体感しない上、いや、認知すらできず、目が回ることもない。そのためには、三半規管をコントロールに至るだけの、集中力が、必要だと思わないか。あまりにも当たり前の、生まれてきたときからの日常なので全く我々は気がつくことすらかなわない。実際、それを客観的に観察できたら、おそらく、まばたきひとつの油断で体調を崩すか、死ぬ、それくらいの速度であることは当たり前だ。…そして、集中力だけではない。麻痺してあること、これも、必要である。
長らくわたくしは、一体何のために脳内麻薬なんていうものがあって、レセプターまであるのか、不思議であった。が上記のことを踏まえてみると、どうだ? 諸君、なんとなく、謎がとけないか?
まさか、化学の発展を見越して受容体が出来上がった、わけがない。アルカロイドやその他生理活性物質のために受容体が用意されている、とは到底思えるわけがない。
ちなみに、芸術分野では、最も、客観的時間(絶対的時間)に忠実な分野が、音楽である。
いつしか、TEMPOゼロの音楽を作ろうと夢見ている。
夢見るだけならタダである。つまり、相対的成功…以下略。
混沌コントロール・山殺気